バスケをやっている皆さんは、「ファウル」についてどこまで理解をしていますでしょうか?
私も参加しているバスケコミュニティでも試合をしていますが、「今のファウル、ファウル!」と言って熱くなる方もいらっしゃいます。
Bリーグの試合を見ていても、明らかにファウルなものもあれば、ファウルかどうか微妙な感じのものまでありますよね。
43歳になった私は、現在でもバスケをしており、試合をすることもあれば審判をする事だってあります。
そんな私がバスケのファウルについてとことん調べ、お伝えしたいと思います。
ファウルの定義
バスケでファウルと言ったら何を思い浮かべますか?
トラベリングや3秒などもファウルじゃないかと思われるかもしれませんが、実はトラベリングや3秒などは「バイオレーション」と言われファウルではなく、ルール上の規則とでも言ったところでしょうか。
では、バスケで言うファウルとはいったい何なのでしょうか。
バスケットボールの競技規則によるとファウルの定義は以下になります。
ファウルとは、規則に対する違反のうち、相手チームのプレーヤーとの不当な体の触れ合いおよびスポーツマンらしくない行為をいう。
したがって、ファウルとはプレーヤーとの接触によるものであり、トラベリングや3秒などは「バイオレーション」と分けて考える必要があるでしょう。
バスケのファウルの種類
プレーヤーとの接触によるものをファウルとお伝えしていますが、中には悪質なファウルもありますよね。
バスケでは、一般的なファウルから悪質なファウルまで、以下の6種類で分けています。
- パーソナルファウル
- ダブルファウル
- テクニカルファウル
- アンスポーツマンライクファウル
- ディスクォリファイングファウル
- ファイティング
1.パーソナルファウル
パーソナルファウルとは、相手チームのプレーヤーとの不当な体の触れ合いによるプレーヤーファウルの事でブロッキングやハッキングなど、もっとも一般的なファウルです。
ファウルをしたプレーヤーには、1個のパーソナルファウルが記録される事になります。
このパーソナルファウルには、以下の2つのパターンに分けることが出来ます。
- ショットの動作中ではないプレーヤーがファウルをされた時
- ショットの動作中のプレーヤーがファウルをされた時
ドリブル中やシュート前に起こるファウルですが、ファウルが起こった所にもっとも近いアウトオブバウンズから、ファウルをされたチームのスローインによってゲームを再開します。
ファウルをしたチームがすでにチームファウルになっている場合は、スローインではなく2本のフリースローが与えられます。
この時、ファウルをされたプレーヤーがフリースローシューターになりますのでお間違えなく。
ショット動作中にファウルをされた場合は、ファウルをされたプレーヤーにフリースローが与えられますが、以下の3つのシチュエーションによってフリースローの回数が異なります。
- ショット成功:さらに1本のフリースロー
- 2ポイントエリアでのショットで不成功:2本のフリースロー
- 3ポイントエリアでのショットで不成功:3本のフリースロー
2.ダブルファウル
ダブルファウルとは、両チームの2人のプレーヤーがほとんど同時に、お互いにパーソナルファウルをした場合を言います。
この場合には、両プレーヤーにパーソナルファウルが記録され、どちらもフリースローにはなりません。
再開方法は難しいですが、簡単に言うと以下の3つになります。
- ダブルファウル後のシュートで成功した場合:相手チームから
- ボールコントロール中のダブルファウル:自チームから
- どちらもボールコントロールしていない:ジャンプボール
3.テクニカルファウル
テクニカルファウルは「言動や振る舞いに関するファウル」です。
体の触れ合いではないファウルになりますが、プレーヤーだけではなくコーチにも適用されるファウルとなります。
- 審判からの警告を無視
- オフィシャルへの異論表現
- 相手チームのプレーヤーを挑発
- フェイクファウル
- 遅延行為
など、スポーツマンらしくない行為という事になります。
テクニカルファウルの場合には、プレーヤーの場合であれば、そのプレーヤーに1個のテクニカルファウルが記録され、チームファ
ウルに数えられます。
相手チームには、1本のフリースローが与えられ、さらにスコアラーズテーブル(オフィシャル)の反対側のセンターラインの延長線上からのスローインで再開する事になります。
4.アンスポーツマンライクファウル
アンスポーツマンライクファウルは、体の触れ合いによるファウルですが、正当なバスケのプレーと認められない場合などいくつかの要件をもとに審判によって判断されます。
中でもとくに起こりえるアンスポーツマンライクファウルと言ったら、速攻の時に起こるファウルがイメージできると思います。
速攻に出ているオフェンスのプレーヤーとそのチームが攻めるバスケットの間にディフェンスのプレーヤーが全くいない状況で、その速攻を止めるためにディフェンスのプレーヤーが、そのオフェンスのプレーヤーの後ろあるいは横から起こす触れ合いを指します。
ファウルをしたプレーヤーには、1個のアンスポーツマンライクファウルが記録されます。
ファウルをされたプレーヤーには、フリースローが与えられ、さらにスコアラーズテーブル(オフィシャル)の反対側のセンターラインの延長線上からのスローインで再開する事になります。
フリースローは、パーソナルファウル同様シュート時の状態によって、シュート回数が変わります。
5.ディスクォリファイングファウル
ディスクォリファイングファウルは、特に悪質でスポーツマンシップに反する行為に対するファウルを言います。
プレーヤーだけではなくチームベンチパーソネル(ベンチ内の人)にも適用されます。
ファウルをしたプレーヤーまたはベンチパーソネルには、1個のディスクォリファイングファウルが記録され、規則により失格・退場処分を受けたプレーヤーまたはチームベンチパーソネルは、ゲームが終わるまで自チームの更衣室(ロッカールーム)にいるか、コートのある建物から立ち去らなければならないとかなり重いです。
このファウルはフリースローが与えられ、体の触れ合いを伴わないディスクォリファイングファウルの場合にはフリースローシューターは、コーチが指定します。
一方、体の触れ合いによってのディスクォリファイングファウルの場合には、ファウルをされたプレーヤーがフリースローシューターとなります。
フリースローは、パーソナルファウル同様シュート時の状態によって、シュート回数が変わり、体の触れ合いがないファウルでも2本のシュートが与えられます。
6.ファイティング
ファイティングとは、名前の通り暴力行為をことを言います。
注意点としては、コート上やコートの周囲でファイティングが起こった時や起こりそうな時に、チームベンチエリアから出たチームベンチパーソネルに対して適用されるという事です。
ファイティングが起こった時や起こりそうな時にチームベンチエリアを離れたチームメンバー、チーム関係者は失格・退場になります。
審判に協力し争いを止めるためであれば、コーチとアシスタントコーチだけは、チームベンチエリアから出ても良く、失格・退場にはなりません。
しかし、争いを止めようとしなかった場合には失格・退場となってしまいます。
罰則として、チームベンチエリアを離れたチームベンチパーソネルの人数に関わらず、そのチームのコーチに1個のテクニカルファウル「B」が記録されることになります。
バスケのファウルで最初に知っておきたい7つのファウル
ファウルとはプレーヤーとの接触によるものであり、一般的なファウルを「パーソナルファウル」といい、言動や振る舞いに関するファウルから悪質なファウルまであります。
バスケを始めるうえではパーソナルファウルについて最初に知っておくべきでしょう。
バスケでファウルと言えば、ほとんどがディフェンス時に起こり、オフェンス時でも気を付けなければいけないファウルがあります。
どんな行為がファウル(パーソナルファウル)とみなされるのか、現役のバスケプレーヤーからこれから始める方、友達とバスケをした時の審判をやる方まで、是非、ご覧ください。
ディフェンス時のファウル
ディフェンスをしている時には、皆さんにもお馴染みのファウルが多くあります。
以下にご紹介するファウルは知っておきましょう。
- ハンドチェッキング
- イリーガルユースオブハンズ
- ホールディング
- ブロッキング
- プッシング
実は、このハンドチェッキングというファウルが最も判断しづらいファウルだと言えます。
ハンドチェッキングの定義は、ボールを持っているプレーヤーに対して以下の状態をした場合にファウルとなります。
- 両手で触る
- 片手でも肘が伸びた状態で触る
- 触れ続ける
- 何度も触れる
しかし、競技規定を見ると「プレーヤーが相手チームのプレーヤーに手や腕で触れることがあっても、必ずしもファウルでは
ない。」とあります。
審判の判断によって左右されると言いますが、基本的にはボールを持っているプレーヤーに対して触らない事です。
イリーガルユースオブハンズとは、昔はハッキングというファウルでした。
手を使ったファウルを意味し、
- 手をはたく
- 手でつかむ
このような行為があった時は、イリーガルユースオブハンズとしてファウルをとられます。
ホールディングは、相手プレーヤーを後ろから抱きかかえたり、体を抑え込んだりして、自由に動かせなくする行為のファウルになります。
とくにポストプレー付近で多く見受けられるファウルですので、センターの方は気を付けましょう。
また、ボールを持っていない時にはホールディングとならない訳ではなく、持っている持っていないに関わらず、適用となりますのでご注意下さい。
ブロッキングは、相手がボールを持っている持っていないに関わらず、相手プレーヤーの進行を不当に妨げる行為のファウルになります。
もっとかみ砕く言うと、体を壁のようにして相手の進行を防ぐという事です。
試合中でよくある光景だと思いますが、カットインをしてきたプレーヤーに対し、体の正面で受ければ「オフェンスファウル」で、正面以外で受けたら「ブロッキングファウル」となります。
ディフェンス側は、相手プレーヤーの進行方向に素早く入り込み手を挙げコースを防げば問題ないですが、なかなか難しいのが現実でしょうか。
プッシングは、相手がボールを持っている持っていないに関わらず、相手プレーヤーを手や体で無理に押して動かそうとする行為のファウルです。
よくありがちですが、リバウンド時に相手を押してボールを取ろうとする行為はまさにプッシングになります。
しかしポジション取りで、体で相手を押したりする場合は、無理にしなければプッシングにはなりませんので難しいところです。
オフェンス時のファウル
オフェンスはやはり有利で、オフェンス側がファウルになることは少ないです。
少ないとはいえファウルはありますので、オフェンスで抑えておきたいファウルは以下の2つです。
- チャージング
- イリーガルスクリーン
チャージングは、相手がボールを持っている持っていないに関わらず、無理に進行し相手プレーヤーの胴体に当たったり、押しのけたりする行為のファウルになります。
「オフェンスチャージ」と言った方が、分かりやすいかもしれませんね。
ブロッキングとオフェンスチャージはとても似ていますが、自分の進みたい方向にディフェンスがすでに待ち構えているのであれば、そのまま突っ込んだらオフェンスチャージになります。
また「ノーチャージセミサークルエリア」といったバスケットゴール付近の指定エリアでは、ディフェンス側と接触をしてもオフェンスファウルとはなりません。
ただ公式大会のような場合でしか適用されないことが多いので、知っておくだけにしておいてもいいかもしれません。
スクリーンは、練習や試合でよく使用するオフェンスのプレーですね。
イリーガルスクリーンは、不当なスクリーンとみなされた時のファウルになります。
では不当なスクリーンは以下をイメージすると良いでしょう。
- 動きながらスクリーンをかける
- 十分な距離をおかないスクリーン
スクリーンは、両足をフロア(床)につき、相手から1歩以上の距離をあけ、立っていれば、まずイリーガルスクリーンとはならないでしょう。
スクリーンは、動かない事です。
まとめ
バスケのファウルについていかがでしたでしょうか。
私も地域のバスケコミュニティーで審判もすることがありますが、ファウルなのかファウルじゃないか迷ってしまう事もよくあります。
プレーをする側もファウルに対しての知識が曖昧なことが多いと思いますので、今回の記事の内容を参考にしていただき、バスケをもっと楽しんでください。